以前新設したチャンネルが動画投稿から1ヶ月(厳密には34日?)でチャンネル登録者6万人を達成(現在は7万くらい)したので、その経験で学んだことと事後分析についてここで書きたいと思います。
追記
2023年7~9月に開設したチャンネルの中でのチャンネル登録者数が国内TOP10だったそうです。
インフルエンサーパワーランキング by BitStar 2023年7-9月を発表✨
— 株式会社BitStar (ビットスター) (@bitstar_corp) October 16, 2023
「新規開設チャンネルランキング」TOP10はこちら💁♀️ランクインされた皆さま、おめでとうございます🎉 pic.twitter.com/HlVOCThXdl
動画の内容
英語話者で構成される、あるVtuberグループ(hololive EN)の動画を用いて、英語の音声変化を解説するシリーズを上げました。
「何だ切り抜きかよ...」と思われる方もいると思います(そもそも私のチャンネルはいわゆる切り抜きチャンネルではない気もしますが)。
実際、hololiveENというコンテンツに乗っかったおかげでここまで伸びたのは事実です。
しかし、それでもこの伸びは快挙だと思っています。以下そう思う理由を2つ。
まず1つ目の理由が、Vtuberの切り抜きは今やレッドオーシャンだということです。
今から始めた場合、登録者1万人でも到達するのは難しいと思います。
後述しますが、最近hololiveENは新しいメンバーが加入したので、その流れに乗って(?)切り抜きチャンネルも増えている印象がありますが、チャンネル登録者という観点でみれば伸びはやはりよくないように見えます。
2つ目の理由が大きいのですが、作ったチャンネルがVtuber×勉強系のチャンネルということです。
Vtuberを使った英語勉強系チャンネルは多くの方が思いつくことだと思いますが、どれも普通の切り抜きと比べたらはるかに伸びが悪いです。
英語系のVtuberを見てるからといってみんながみんな英語を勉強したいわけじゃないので当然といえば当然でしょう。
勉強系は伸びないので、結局普通の切り抜きチャンネルになってしまうパターンをいくつも見てきました。
そういった状況の中で、「勉強系チャンネルです」と看板を引っ提げつつも伸ばしたのは結構頑張った方じゃないかなと思います。
戦略
アイデアのきっかけ
まず、既存のVtuber×英語勉強系のチャンネルを見ていて思ったのが、どのチャンネルも英文法・英語表現の紹介をしていたということです。
Vtuberで英語勉強というのは、彼ら彼女らの英語を聞き取れるようになろうということが主で、要はリスニングです(多分)。
リスニング力向上という目標のために、英文法や英語表現を紹介することは意味があるでしょうか......はい、あります。
しかし、解説されていた内容のほとんどが中高英文法の範囲内なのです。
また、学校で習わないような英語表現があったとしても、それらは解説される必要はなく、自分でググれば一瞬で解決できることです。
私は英語が得意というわけではありませんが、Vtuber達が話している内容の英語字幕を見たときに、「文法や文構造が分からない」となったことは数える程度しかないと思います。
字幕をみて意味が取れない時というのは大抵、そもそも単語を知らなかったり、使われている英語表現を知らなかったりという場合です。
しかし、それらは前述したように自分でググれば数秒~数十秒で解決します。
最悪文章をまるごとコピーして、文脈の補足をしつつChatGPTくんに質問すれば細かく解説してくれます。
知っている単語・表現なのに聞き取れないというのが問題なのです。
......とそんなことを考えているうちに、リスニングに役立つ知識である”音声変化”を題材にしてみたらどうだろうと考え始めました。
Vtuberを題材に英語の音声変化を解説しているチャンネルは見たことが無かったですし、何より音声変化そのものが義務教育では普通習わないものなので、結構目新しい内容になるんじゃないかなと思いました。
そうして、「これやったら面白いのになんで誰もやらないんだ⇄自分がやるか...?いややっぱ無理だ」を20回くらい行ったり来たりして結局自分がやることに決めました。
最初に意識したこと
まず、急に講座を上げても微妙だなと思い、最初の動画でチャンネルを周知させようと思いました。
その考えであげたのが以下の動画です。
hololiveENの英語のリスニング難易度ランキングというものです(正直くだらん)。
実はメインブログの方でかなり前に同じ内容のものを書いていました。
ネットを検索すると私の他にも同じような記事を書いている方が何人かいました。
「絶対誰かこの内容の動画あげてるよな...」と思っていたのですが、驚いたことに誰も上げていませんでした。
理由はよく分かりません。叩かれるのが怖いとかでしょうか。
この動画を上げた結果、数日経っても数百再生で止まっていたのですが、ある日突然伸びてくれました(YouTubeはこういうことがよくあります)。
......とまぁここまで説明しておいてなんですが、実はこの動画の次に上げた音声変化講座の第0講が、この動画の2倍以上の再生数となったので、この動画にどれほど意味があったかは分かりません。
最初から講座を投稿してた世界線も見てみたいですね。
伸びた理由
正直、ここまで伸びるとは思っていませんでした。
伸びた理由は後付けでなんとでも言えるのですが、その理由を一応考察してみたいと思います。
コンテンツ的要素
やはり音声変化の目新しさは大きかったと思います。
音声学の知識を転用したのは正解だったようです。
しかし、後から振り返ると、運要素も結構大きかったなと思います。
運的要素
一番大きかったのが、前述したhololiveEN新メンバーの加入です。
チャンネル開設当時、その情報は全く知らなかったし発表もされていなかったので、その波に乗れたのは完全に運です。
また、夏休み期間の投稿だったということも大きいかもしれません。
別に夏休みを狙って投稿したわけでは全く無く、「夏休み投稿良い」みたいなコメントを見て、初めて自分が夏休みに投稿していることに気づきました。
ただやっぱりhololive新メンバー加入が大きかったのかな...となると再現性がないことになるのですが()
学んだこと
今回の経験から学んだこと・今後に活かせそうなことを最後に書いて終わります。
講座形式はきつい
動画を作るのに必要な工程は以下でした。
・音声変化について調べる
・Vtuberの配信から例文を探して切り抜き
・スライド作成
・収録
・編集
この工程のうち、音声変化について調べる時間と例文の切り抜きが作業時間の約8割を占めていたと思います。
間違ったことを1つも言っちゃいけないってめちゃくちゃ難しいんですね...()
特に私は大学で音声学を専攻したわけでもないので、音声変化について改めてひたすら調べました。
切り抜きに関しては、扱う音声変化が含まれる場面を探すだけでも大変なのに、例文のわかりやすさや話者の発話のクリアさなどでフィルターをかけると、いつまで経っても作業が終わりませんでした。
また途中で、hololiveENの各メンバーを最低1回は登場させようなどと考えてしまい、それがさらに作業量を増やしました。
収録のときも一言一句気を使いますし、撮り直しも何回もしました。
私はニートなのでこれらを遂行できましたが、もしあなたが何らかの講座を提供してYouTubeでお金を稼ぎたいとなった場合、少し覚悟が必要かもしれません。
収益を伸ばしたいなら
私の動画に対して「ニートが切り抜きで儲けてる」といった旨の書き込みをしている人が数人いたのですが、やっぱりYouTubeのお金事情ってあんま知られてないんだなと思いました。
あの......大して稼げてないです。
というか作業時間考えたら普通にバイトしたほうがいいです。
YouTubeはジャンルによって単価が変わります。
また、動画時間も8分以上でないと、途中の広告が入らないので、収益はかなり落ちます。
私の動画はほとんどが8分未満なので、収益は大したことないです。
また、これも知られていないことかも知れませんが、YouTubeの収益は、収益化達成後の再生に対して広告収入が入ります。
収益化達成前に数十万再生を獲得しても1円も入りません。
収益的な面で言えば、チャンネル登録者という数字は、収益化後にはほとんど意味のない数字です。大事なのは再生数です。
そう考えると切り抜きで普通に稼ぎたいなら、チャンネル登録者1000人行くまで地道に頑張って(これプラス4000時間の総再生時間が必要なのはあまり知られていないが)、あとは伸びそうな動画をサムネで釣ってポンポン投稿するのが良いと思います。
コメント欄を人間だと思ってはいけない
1つの動画に平均100件以上のコメントがついていたと思います。
人に物を教えているという以上、間違いがあったら訂正すべきです。
その間違いを指摘してくれている人のコメントを見つけるべく、最初のうちはすべてのコメントに目を通していました。
しかし、途中で断念しました。
以前Twitterが嫌いな理由でも書いたことなのですが、私が人への耐性が低すぎることが主要因です。
本当に色々なコメントが来ます。
耐えられる人もたくさんいると思いますが、まともに日本語の読み書きが出来ないであろう人間のコメントをいちいち処理してたら脳が持ちません。
実況者の方でもコメントは基本見ないという方は割といる印象がありますが、それはメンタル的な意味では非常に良い対処法だと思います。
ただ今回はやはり動画の性質上、指摘コメントは探すべきで、結局、動画投稿数日後にある程度コメントが溜まったら上位コメントを適当にいくつか読むという手法に変えました。
まともな指摘コメントはおそらく”グッド”がたくさんつくであろうという考えからそうしました。
幸いなことに致命的なミスは無かったように思います。
感想
運要素がどれだけ大きかったかが未知数なので、再現性に関しての知見は微妙だったかもしれない......
ただやはりアイデアを組み合わせることは大事ですね(ありきたりすぎる)。
大学時代からいろんな分野をつまみ食いしてるので、それらを他の何かと組み合わせることで、どうにか同じような成功体験を獲得できないかとは考えています。
でもやっぱり人になにかを教えるというのは改めてしょうもないと思ってしまいました(その理由)。
自分の勉強がストップしてしまった......またドイツ語再開します。
にしてもこのチャンネルどうしましょう......講座を完結させたいという一心でその後のこと全然考えてなかった()